自然素材から新建材へ〜
そしていまもう一度自然素材へ・・・

Vol.1


温多湿の日本の気候風土には、木や土壁などの呼吸する素材を用いた住宅が最も適していると思います。
無垢の木は、湿気が多ければそれを吸収し、乾燥すれば湿気を吐き出す、素晴らしい機能を持っています。
通常、無垢の木材には筋があります。
時には割れたり、ひびがはいったり、少しねじれたりと少々見栄えのよさに欠ける点もあります。
そういう自然素材の性質を知らない消費者が割れや隙間ができたと、工務店にクレームをつけるようになり、工務店はクレームに対し非常に敏感になりました。
自衛しなければなりません。
そんな状況下で、建材メーカーが割れない、湿度によって伸びたり縮んだりしない、見栄えの良い新建材を開発するのに、さほど時間はかかりませんでした。
結果的にそれらが多用されるようになり、昭和40年代ごろから拍車がかかり、一見、見栄えはいいけれど、日本の気候に即さず有害な化学物質が発揮する住宅が量産されるようになったのです。
本当に空気汚染のない健康な住まいを取り戻すには、こうした消費者の価値観のずれをなおさないといけないと思います。
自然の無垢の木を使えば、当然、ひびも入るだろうし、床板の隙間もあいてくる事もあると思います。
接着材をなるべく使わずに床板を張れば、多少鳴る事もあります。
ですが、住むのに支障がでるようなゆがみや縮みが生じる事は絶対にありません。
住まいを健康なものにしようと思えば、住まう人の意識や体質を変えていかなくてはいけないのではないでしょうか。

Vol.2


たちは、衣服を選ぶとき素材に対して何に重点を置くでしょう。
たとえば通気性のないゴムのような素材を選んだ場合、ゴムで作られた衣服は雨ははじくけれど、身体の湿気が抜けないものだから、すぐに汗びっしょりになってしまいます。
住まいも同様で、床・壁・天井に十分な通気性を持たせることで快適な室内空間を作りだすといえるのです。
特に高温多湿の日本の気候風土では、湿気対策が大きな課題であり、昔の高床の住居に見られるように、木や土壁など吸収する素材を用いた住まいが最も適しています。
天然素材は湿気が多ければ吸収し、乾燥すれば湿気を吐き出すという素晴らしい機能を持っています。
しかしその反面、きまぐれな面も持っています。
例えば、床材の天然無垢の桧フローリングと集成合板のフローリングとを比較すれば、天然素材は1枚1枚の色にムラがあり木の収縮も激しく、木と木の間がすいてきたり床鳴りすることもあります。
これは天然素材特有の性質であり、時を経るごとに自然の持つ味わいと暖かみを出していくのです。
しかし日本人はその潔癖さから天然素材の気まぐれを許さず、木の収縮を欠陥商品としか見ることができない考え方が今の、化学物質だらけの住まいへと変貌させてしまったのだと思います。
自然のものをあるがまま受け入れ、短所もその個性の1つとして促え自然と共に生きるーこれが、21世紀の我々にできる唯一の生き方ではないでしょうか。

Vol.3


今、視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚といった人に与えられた五感が鈍化してきている事が専門科の注意を引いています。
原因の1つに現代生活の利便性を追求するあまり水・土・空気・食物・住宅内が急速に汚染されている事が指摘されています。
私たちの身の回りには石に似たプラスチックや木にそっくりな石油製品が目立ちませんか?本物が失われ偽者や似た物が多くなっていますね。
今、私たちが住まいについて考えるときその構造や耐久性もさることながらホルムアルデヒドやホルマリンなどの化学物質がどのくらい含まれ、どのくらい人体に影響を及ぼすかが焦点となっています。
自然素材への回帰が叫ばれるなか、その自然素材の安全性や様々な効用について改めて考える必要があると思います。
そこで今、注目を集めているのが「モミの木」です。

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